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浄土宗

宗祖 法然
本尊 阿弥陀如来
主な経典 浄土三部経
浄土真宗について

作法

浄土宗の葬儀では、僧侶と共に故人に代わって参列者一同が念仏を唱える「念仏一会」を行います。「南無阿弥陀仏」と念仏を10回から一定時間唱えることで、故人が阿弥陀如来の救いを得る助けをし、また、参列者と阿弥陀如来との縁を結ぶ意味も込められています。
また下炬引導(あこいんどう)を行います。「下炬(あこ)」とは、「松明(たいまつ)で火をつける火葬」で、「引導」とは、「故人を浄土へ導くこと」です。
僧侶が棺の前に進み焼香をしたあと、たいまつを意味する法具を2本取り、1本を「欣求浄土(ごんぐじょうど=浄土を求めること)」、もう一方を「厭離穢土(おんりえど=煩悩にまみれたこの世を嫌い、離れること)」に見立て、欣求浄土の方で円を描き、厭離穢土の方を捨て、故人の往生を祈ります。
浄土宗の焼香の回数には特に決まりはなく、寺院や地域によって違いがあるといわれていますが3回を基本とするところが多いようです。3回行うのは三毒煩悩を焼き尽くして清浄を保つことが意味されています。
葬儀で使用する数珠は、男性用が「三万浄土」、女性用が「六万浄土」と呼ばれています。手にかけられる程度の大きさの数珠であり、輪が2連になっています。片方から房が2本出ており、日々唱える念仏を数えられる構造を持っているのが特徴です。名前の由来は、念仏を唱えるとき、決められた形式で数珠の玉数に沿って数えていくと、男性用は32,400回、女性用は64,800回を唱えることができるようになっているためです。

お墓

浄土宗の墓石は、和型の場合、竿石(お墓の一番上の縦長の石)正面に「南無阿弥陀仏」、「俱会一処(くえいっしょ=同じ阿弥陀仏の浄土でまた共に会わせていただくという意味」、または阿弥陀如来を表す梵字(ぼんじ)を家名の彫刻の上に刻むのが特徴です。
また、戒名に「誉」の文字を刻む場合もあります。「誉号(よごう)」と呼ばれるもので、本来僧侶に対して与えられる称号でしたが、現在は、一般的に2大法要である授戒・五重相伝(浄土宗の最も大切な教えを五つの段階に分けて、順序よく理解しやすく伝える法要)を受けた故人に授与されています。「誉」が2字のあとの字としてつけられ、◯誉という形になり、「誉」の旧字体が使われます。
なお、西山派では誉号を用いず、授戒を受けた故人には「空号(くうごう)=「誉」ではなく「空」を使う」が、さらに、五重相伝を受けた故人には道号がつきます。

塔婆供養

五輪塔には一般的に梵字を刻むことが多いのですが、浄土宗の場合は梵字を刻まずに、上から「南無・阿・弥・陀・仏」と刻む場合があります。なお墓石の形や色などは特にしきたりなどはありません。

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